【書評】『できない脳ほど自信過剰』| 脳は何のためにあるのか
どうも。シャオです。
今回は『できない脳ほど自信過剰』を紹介します。
タイトルにもある『できない脳ほど自信過剰』の内容が書かれている、
できない人ほど「自分はできる」と勘違いする
や、
快感と不快は紙一重
のような逆説的なことや、
体の水分不足で記憶力が下がる
といった豆知識のようなことが多数書かれています。
今記事では筆者が印象に残った内容を掻い摘んで5つ紹介していきます。
できない人ほど「自分はできる」と勘違いする
『バカと無知』にも書いてありましたが、「ダニング=クルーガー効果」というものがあります。
能力が低い人は、能力が低いがゆえに、自分のことはもちろん、他人の能力も評価することができないのです。
しかし「無根拠な自信」は、潜在力を開拓していくための駆動力にもなります。
能力が低い=未熟なだけで、訓練を積めば成長の余地があります。
斬新すぎるアイディアは理解されない
「ニュートンの万有引力もアインシュタインの相対性理論も、使われている数字そのものは当時広く受け入れられていた理論である。」
「ダーウィンの進化論もイヌや鳥の血統選別で当時よく知られていた知識に基づいている。」
斬新なだけだと、人々には理解されない独善的なものになってしまうんですね。
論文の場合ですが、
革新性が10〜15%の論文が最も後世への影響が強く、
これよりも革新的だと影響力は下がってしまうとのこと。
笑って楽しい人生に
「ジェロフォビア(日本語訳:被笑恐怖症)」と呼ばれる人がいます。
笑われるのが嫌いな人々を指してこう呼ばれます。
「ジェロフォビア」の人は普段あまり笑うことがなく、他人から親しげに笑いかけられても「その笑顔には裏がある」と勘ぐる傾向にあります。
一般的に人生の満足度が低いです。
日本では「笑う門には福来たる」と言われ、普段笑う人は魅力的で、幸せそうに見えます。
意識して笑顔を増やすだけで、人生の幸福度が上がるのであれば積極的に笑っていきたいですね。
体の水分不足で記憶力が下がる
水分は体重の60〜70%を占めます。
3%の水分損失で頭痛・嘔吐・食欲低下などの症状が現れ、
1%の水分損失であっても記憶力の低下、認知力の誤りが起こります。
小学生を対象にテストを行ったところ、20分前に250mlの水を飲ませた生徒の点数が10%も上昇した結果が出ています。
脳は身体のなかでも特に水分の多い臓器であることが知られています(総重量の70〜80%)
こう考えると身体よりも先に、脳機能に悪影響が現れるのも納得できますね。
快感と不快は紙一重
2012年の『サイエンス』誌で、顔写真だけを見せて、その表情から性的エクスタシーに浸っているのか痛みに苦しんでいるのか、言い当ててもらう実験が行われました。
実験の結果、顔からだけでは相手の心理状態を全く区別できないことがわかりました。
赤ちゃんはオシッコをした時、眠たいときに泣きます。
大人は苦味飲料であるコーヒーやビールを好んだり、痛覚を刺激する香辛料を好んで料理に使います。
人間の体にはアクセルとブレーキがあり、アクセルを踏むときには同時にブレーキも踏み込みます。
痛みについても同じことが言え、「痛い!」などの不快感を感じる時に、同時に「気持ちいい!」という快感の脳内信号も走ります。
人間は皆、マゾヒズムなのかも知れませんね。
まとめ
今記事では脳の感じ方、反応について紹介してきました。
少し話は飛びますが、昨今人工知能が話題ですよね。
今記事の副題で「脳は何のためにあるのか」と付けました。
シンギュラリティ(技術的特異点)により、機械が人間の知能を超えると言われています。
そうなった時に重要になるのは、
人間らしさ
について考えることが重要です。
今記事でも紹介した、
笑って人生を楽しむこと
も人間の特権の1つだと思います。
これからも人間だから出来ることを考えていきたいですね。
いかがでしたでしょうか?
『できない脳ほど自信過剰』には今記事で紹介できなかった脳の感じ方、反応が多く書かれているので、是非手に取って読んでいただきたいです。
それでは、また。