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【書評】『 DISRUPTORS 反逆の戦略者』| 本物のイノベーションについて

どうも。シャオです。

本記事では『DISRUPTORS 反逆の戦略者――「真のイノベーション」に共通していた16の行動』で紹介されている複数の例の中から、

「インターコープ」 ペルーの教育変えた民間企業

「エストニア」 自ら国境を消そうとする国

「シャオミ」 エコシステムを構築せよ

の3つを紹介します。

イノベーションとはなにか?

本著にはイノベーションについて考えさせられる金言がいくつも書かれています。

具体例をあげると、

「何かをつくりたければ、まず何かを壊さなければならない」

「まだ顧客は求めていないけれど、やがて顧客が求めるとわかっていることをやる」

という感じ。

一見型破りにみえる発想の中に、様々な教訓がありました。

それでは紹介していきます。

「インターコープ」 ペルーの教育を変えた民間企業

「政府がやってくれないのなら、自分たちでペルーに必要な教育システムをつくろう」

そう言い、インターコープ社長兼CEOであるカルロス・ロドリゲス・パストールは「イノーバ・スクール」という私立学校チェーンを創設した。

ペルーでは15年で教育大臣が15人変わるといった具合に、政府は教育政策に失敗していた。

カルロスは、

「このままでは、自社の製品やサービスを買ってくれる中産階級の顧客層が形成されないばかりか、会社の成長に必要な人材も確保できない」

と憂い、それがキッカケで学校づくりを始め、

今ではペルー工科大学(UTP)という卒業生の雇用率がペルーで最も高い大学をつくるまでになった。

「それはユーザーの満たされていないニーズに応えるものか?」

「競合他社がそれをローンチしたら悔しいと思うような優れものか?」

「組織の変革を迫るような内容か?」

をモットーにする「ビクトリア・ラボ」という問題解決のためのチームを抱え、

「ペルーを若い家族にとって南米最高の国にする」

をインターコープは目的にしている。

そのためのイノーバ・プロジェクトには4つの優先事項がある。

1、授業料を手頃な水準に抑える

2、何百もの学校に拡張できるモデルを構築する

3、卓越した教育効果を上げる

4、利益をあげる

「親が学費を払えなくなったらどうすればよいか?」

という問いから奨学金制度を始め、

「イノーバは既存の公立学校も支援できるだろうか?」

と考え始めたことから標準的な公立学校の授業を保管するためのデジタル・カリキュラムの設計をはじめるなど、

「正しい利益とは何か?」

を常に問い続けている。

「エストニア」 自ら国境を消そうとする国

「国家」は国境を越えていく

まずはエストニアについて

  • 面積は九州と同じくらいの大きさ
  • 人口は130万人
  • 旧ソ連構成国

というバルト海に面する小国です。

そんな国が、世界初のボーダーレス国家になることを目標としている。

  • 100ユーロの申請料
  • パスポートのスキャン画像
  • 顔写真

の3つ用意すれば、世界中のほぼ誰もが、オンライン申請でエストニアのEレジデントになれる。

※エストニアのパスポートは支給されないし自国での納税義務は生じる。

18歳以上で犯罪歴がなければ、エストニアで会社を設立し、銀行サービスを利用することも、公共サービスにアクセスすることもできる。

「所得税完全廃止」計画や、仮想通貨「エストコイン」構想などの企業家精神で成功をつかみ、

2011年にユーロ圏に加盟したとき17カ国中もっとも貧しかった国が、

2018年、人口比で最も多くユニコーン企業を輩出した国になった。

エストニアのEレジデンシー政策を推進するオフィスの職員は言う。

「国の富がそこに実際に住んでいる人によって決まるのではなく、その国のサービスを利用したいと思う人の数で決まるなら、他国を征服する必要などなくなりませんか?」

エストニアは何世紀もの間、デンマーク、スウェーデン、ドイツ、ロシアの征服対象であった。

「シャオミ」 エコシステムを構築せよ

「劣化コピーの中国」は時代遅れの考え方

シャオミのCEO兼創設者の雷軍(レイ・ジュン)はスティーブ・ジョブズの大ファンである。

しかし雷軍は、シャオミはアップルのようなスマートフォンとコンピュータの会社ではなく「インターネット企業」だと主張する。

スマートフォンやタブレットを売るのはエコシステム構築のためである。

運営している「Mi.com」は中国で3番目に大きいECサイトで、

品揃えを増やすためにスタートアップを含めた多数の企業に投資している。

利用者が増えればフィードバックを得られやすくなり、製品のブラッシュアップに繋がる。

2018年2月に雷軍は、1万8000人の社員に手紙を書いた。

「収益100億ドルに到達するのにアップルは20年、フェイスブックは12年、アリババは17年、テンセントは17年、ファーウェイは21年かかっていた。」

「シャオミは7年で到達した。」

エコシステムを今もなお拡大し続けている。

まとめ

「自分たちはうまくやれているという錯覚に陥ることが一番危険です。逆に、いちばん有望な瞬間は失敗した直後です」

本著で紹介されている企業、国家は失敗をしながらも、挑戦をしています。

そして、その数だけ成長を続けています。

本著で書かれていた言葉を拝借すれば、

「素晴らしいストーリーにはお金がついてくる」

といったように。

いかがでしたでしょうか?

今記事は抜粋ですので、本著の詳しい内容が気になる方は是非ご一読ください。

それでは、また。